明日の風は、

思ったこと、考えたこと、見つけたこと。

夕焼け

少し日が落ちて、空が綺麗なオレンジ色に変わった頃に外に出た。

 

夕日がレンガ敷きに反射して

 

キラキラと光っていた。

 

風は冷たく、まだ肌寒い。

 

見渡せば見渡すほどいつも新しいものを見せてくれる。

 

自然のものと人工のものが混じったこの景色は、どこか危うく綺麗である。

 

 

 

まつお

 

なにかの日

例えば今日が私の誕生日だとして、

 

一体世界に何人同じ日に生まれた人がいるんだろう。

 

 

もし、今日私が歩き始めた記念日だとしたら、もし今日が誰かの誕生日だったら、あるいは誰かの記念日だったら...。

 

考えれば考えるほど面白い。

 

今日は一体どれくらいの人が誕生日を迎えるのだろう。

 

一体どれくらいの記念日があるのだろう。

 

もしかしたら今こうやって考えてる間に、今日が誕生日になった人もいるのかもしれない。

 

365日、常にずっとどこかで誕生日があって、記念日があって〇〇の日と名付けられた日もあって、世界はきっと大忙しなんだろうな。

 

どこかの今日誕生日の人達、記念日を迎える人達へ

 

おめでとうございます。

 

まつお

 

肌荒れ

朝寝坊をしても誰も怒らない日曜日が終わり、春の甘ったるい日差しがカーテン越しに降り注いだ。

 

今日から新しい1週間の始まりだ。

 

私は自室のある2階から階段を降り、洗面所へ向かった。

 

ふと、鏡に映る自分の顔に目をやると昨日はなかったはずのニキビがひとつぽつんと出来上がっていた。

 

何度繰り返せば気が済んだ、こいつまた出てきやがったのか。

 

いつもならそう思うところだが、

 

こいつは私のストレス、食生活の乱れ、睡眠不足の表れ、ありとあらゆる私の不満がこうして表れている、

つまりこいつは不満を抱えた私なのだと思った。

 

そう考えると、いつもなら

できると化粧の見栄えに左右する本っ当に憎たらしいやつだが、

おつかれさん、よく今日まで耐えたね、

おやすみなさい

とそっとしといてやれる気がした。

 

恐ろしく嫌な出来事も、

小さな出来事も、

視点を変えてみるとたいしたことじゃなくなるんだなと

私は顔を洗い、ニキビに薬を塗りこみ洗面所をあとにした。

 

 

まつお

繁忙期が終わりを迎え、

 

ようやく忙しい毎日に別れを告げた。

 

仕事を終え、外に踏み出すと

 

灰色だった景色も、いつの間にか鮮やかな色で満ち溢れていた。

暖かい風が私にお疲れ様と言っているように感じた。

 

毎日外を歩いていたはずなのに、

今まで全く気が付かなかった。

 

思えば私はなぜあんなに苛立っていたのだろうか。

 

きっと私は明日から重ったるい冬のコートを脱ぎ、軽やかな足取りで朝歩くことが出来るだろう。

 

春はもう間近に迫っている。

 

 

まつお

 

もったいないとは。

母の口癖は〝もったいない〟だった。

 

膝に大きく穴の空いたジーンズ、

引っ越す際にダンボールにしまい込み、

数年開けずに放置された物、

時には普通の人がゴミとして捨てるであろう排水溝のネットですら

1回だけで捨てるのは勿体無いといい、

生ゴミが溜まって水が流れなくても捨てない。(不潔だからやめて欲しい。)

そうかと思えば、買ってきたものを買い物かごに入れっぱなしで、そのまま買ったことを忘れて賞味期限が切れてしまい、食べられなかったものもある。

なぜ買ったのかも思い出せないものもあるようだ。

大きなキッチン収納も中は空っぽで、扉の前に出しっぱなしの荷物の山。

 

 

 

 

もったいないとは一体何なのだろう。

 

 

まつお

夢物語

子供の頃に憧れていたことや欲しかったもの、

 

大人になったら絶対買うんだと、大人になったら絶対に何々になると意気込んでいたのに、

 

社会人になり、自分が自由にできるお金が手に入り、いざ子供の頃の夢を叶えると、途端にくだらなく思えてくる。

 

 

あの時、見るだけで考えるだけで楽しかったことが、いざ体験してみると思ったほど楽しく感じない。

 

 

自分が思ってた楽しさではなかったことに、戸惑いすら覚える。

 

 

 

あの時はもう戻ってこないのだ。

 

 

 

まつお