夏の夜
熱帯夜が続き、眠れない日々が続いた。
毎日まだ寝足りないと布団にしがみついても、気がつけば寝れずに朝が来て、重い体を起こしなんとか仕事に向かうのだ。
昼間パソコンに向かい、
重いまぶたをなんとか開きコーヒーをお供に仕事をする。定時がすぎ、20時をすぎ、21時をすぎた頃、ようやく帰り支度を始める。
家にはほぼ寝に帰るだけだ。
けれども、こうも熱帯夜が続くと寝ることさえもままならない。
今日も満足に寝ることが出来ずに、また明日を迎え重い足を引きずり仕事に向かうのかと気が落ち込んだ。
靴を履き替え、会社の玄関の扉を開ける。
連日の熱帯夜が嘘かのように思えた。
爽やかで落ち着いた冷たさが私の髪や憂鬱な気分さえも連れ去った。
今日はよく眠れそうだ。
夏の風が私の背中を押し、私は足取り軽く駅へ向かうのだ。
まつお